会員各位
今年度も「薬物動態学の基礎講座」として、製薬企業だけでなく、食品企業、食品添加物関連企業、農薬企業、化粧品会社等において、薬物動態試験及び薬物動態が関連した安全性試験に従事する方向けの研修を実施いたします。
会員・非会員を問わず「無料」にて参加できますので、是非ふるって、また関連分野のご同僚もお誘いあわせの上ご参加ください。
<概要>
開催日時 | 2025年7月7日(月)13:00~16:25 2025年7月28日(月)13:00~16:25 *2日開催 |
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開催方式 | オンライン |
主催 | 一般社団法人日本薬物動態学会 |
参加申込期間 | 2025年5月19日(月)12:00~6月26日(金)18:00 |
備考 | 一部の講義のみ/2日間のうち1日のみ、の受講も可能ですが、2日間まとめての参加登録になります。 |
参加要領 | 以下をご参照ください。 |
タイムテーブル
2025年7月7日(月)
時間 | 講義タイトル | 講師 |
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13:00-13:05 | 趣旨説明と講師のご紹介 | 齊藤公亮(薬物動態学会 人材育成委員会 委員長) |
13:05-14:05 | ADMEの基礎と抗体医薬 | 畠山浩人(千葉大学大学院薬学研究院 薬物学研究室 教授) |
14:05-14:15 | 休憩 | |
14:15-15:15 | 薬物動態学の発展に資する生体模倣システム(Microphysiological System, MPS)の基礎と応用 | 堀武志(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター ゲノム安全科学部 主任研究官) |
15:15-15:25 | 休憩 | |
15:25-16:25 | 遺伝子治療用製品の生体内分布とその規制 | 田中庸一(国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部 室長) |
16:25-16:30 | 次回のご紹介 | 齊藤公亮(薬物動態学会 人材育成委員会 委員長) |
2025年7月28日(月)
時間 | 講義タイトル | 講師 |
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13:00-13:05 | 趣旨説明と講師のご紹介 | 齊藤公亮(薬物動態学会 人材育成委員会 委員長) |
13:05-14:05 | PBPKモデル解析の基礎 | 工藤敏之(武蔵野大学薬学部 薬物動態学研究室 講師) |
14:05-14:15 | 休憩 | |
14:15-15:15 | 簡易生理学的薬物動態モデルに入力する化学物質固有記述子と動態パラメータ値予測 | 山崎浩史(昭和薬科大学 薬物動態学研究室 教授) |
15:15-15:25 | 休憩 | |
15:25-16:25 | 生体試料中の薬物濃度分析:主要2手法の分析原理と国際調和への対応事例 | 山本 卓(中外製薬株式会社 医科学薬理部・Japan Bioanalysis Forum) |
16:25-16:30 | 終わりの言葉 | 齊藤公亮(薬物動態学会 人材育成委員会 委員長) |
趣旨
2025年7月7日(月)
<ADMEの基礎>
投与した医薬品が薬効を示し消失するまでの過程である吸収(Absorption)、分布(Distribution)、代謝(Metabolism)、排泄(Excretion)について概説します。またタンパク質医薬である抗体医薬のADMEについて低分子医薬品と異なる点についても解説します。
<薬物動態解析の基礎-AUCにまつわる話>
基礎研究や創薬における安全性評価試験では、従来、フラスコなどを用いた平面的な細胞培養系が一般的に用いられてきた。近年、こうした従来の培養系をより生体に近づけるための工学的技術が進展しており、それによって構築された培養系は「生体模倣システム(MPS: Microphysiological System)」と呼ばれている。本講演では、MPSの作製方法やその長所・短所といった基礎的なことから、創薬への応用例、さらに私たちが最近開発したヒト胎盤MPSを例に挙げながら、MPSの実用化に向けた取り組みについても紹介したい。
<遺伝子治療用製品の生体内分布とその規制>
遺伝子治療用製品が新規モダリティとして開発が進められ、疾患の治療に利用されている。「遺伝子治療用製品の非臨床生体内分布の考え方」としてICHS12ガイドラインにデータの解釈及び適応に関する留意点が示されている。本講演では、in vivo遺伝子治療用製品である遺伝子組換えウイルスベクターの生体内分布を例に生体試料中の定量法の評価及びその基準を含め、紹介する。
2025年7月28日(月)
<PBPKモデル解析の基礎>
近年、医薬品開発において一般的に用いられる生理学的薬物速度論(PBPK)モデルでは、血液や組織をコンパートメントとして扱い、それら間の薬物の動きを数式で表します。血流速度や酵素活性等の生理的な情報を組み込むことで、病態や薬物相互作用によるそれらの変動に伴う薬物動態変動をシミュレーションすることができます。本講演では、PBPKモデル解析の基礎について、簡単な解析事例も併せて概説します。
<簡易生理学的薬物動態モデルに入力する化学物質固有記述子と動態パラメータ値予測>
簡素な生理学的薬物動態モデルでは、脂溶性logP等の化学物質固有記述子のほか、吸収速度定数ka、分布容積V1、肝固有クリアランスCLh,int等を入力し、体内動態の再現あるいは予測を行う。化学物質350種以上分のラットおよびヒト血中濃度推移値を収集した。上記再現用動態パラメータ値を元データとした機械学習による動態パラメータ値算出系を樹立し、血中濃度情報を持たない物質の仮想経口投与後の体内曝露の予測法を紹介する。
<生体試料中の薬物濃度分析:主要2手法の分析原理と国際調和への対応事例>
生体試料中の薬物濃度分析は、医薬品やその代謝物を正確に定量し、体内動態を可視化する基盤技術であり、承認申請における有効性・安全性評価に必要不可欠である。現在、生体試料中の薬物濃度分析法として、LC-MS等を用いるクロマトグラフィー法、抗原抗体反応等をベースにしたリガンド結合法が確立されている。本講義では、本2手法の分析原理の解説と、昨年施行されたその国際調和ガイドライン(ICH M10)に対する企業での対応事例について紹介する。
参加要領
定員 | 1000名 |
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参加費 |
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申込方法 | 会員と非会員で申込方法が異なります(以下のリンクをクリックしてください)。 |
参加方法 | 7月1日までに、登録いただいたメールアドレスへオンライン参加URLを送付します。 |
問い合わせ先
日本薬物動態学会 人材育成委員会
E-mail:hrd-board★jssx.org
★を@におきかえてください。