はじめに
厳しい暑さが続いておりますが,皆様いかがお過ごしでしょうか.7月28日には熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し,最大震度7が観測されました.被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます.
地震発生後の報道を見ながら,早急な復旧や復興に向けて地震学,土木工学,医療,行政など様々な分野の専門家が連携して対応にあたっていることに感銘を受けました.大きな課題を解決するために,多様な専門性を持つ人々の協働が欠かせないことを改めて実感しています.
近年,薬物動態研究を取り巻く環境も大きく変化しており,かつては薬物代謝や薬物速度論といった領域が中心でしたが,現在では抗体や核酸,細胞・遺伝子治療など創薬研究の対象の広がりに加え,AIやデータサイエンス,生物学,分析化学,工学など多様な分野の知識や技術が研究現場に取り入れられています.研究対象や技術の多様化に伴い,一人の研究者がそれらすべてを深く理解することは難しくなっており,専門外の発表や論文に触れるたびに,新しい発想や技術に驚かされ,「まだまだ知らないことが多いな」と感じる機会が増えました.だからこそ,異なる専門性を持つ研究者との議論や交流の価値が高まっているのかもしれません.薬物動態学はもともと様々な学問分野の交差点に位置しており,幅広い専門性をつなぎ,新たな価値を創出できることが大きな強みではないかと思います.
本ニュースレターが皆様にとって自身の専門領域を深めるだけでなく,視野を広げるきっかけにもなれば幸いです.今号もぜひお楽しみください.(Y.K)
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