Newsletter Volume 41, Number 4, 2026

Newsletter Volume 41, Number 4, 2026

はじめに

 厳しい暑さが続いておりますが,皆様いかがお過ごしでしょうか.7月28日には熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し,最大震度7が観測されました.被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます.

 地震発生後の報道を見ながら,早急な復旧や復興に向けて地震学,土木工学,医療,行政など様々な分野の専門家が連携して対応にあたっていることに感銘を受けました.大きな課題を解決するために,多様な専門性を持つ人々の協働が欠かせないことを改めて実感しています.

 近年,薬物動態研究を取り巻く環境も大きく変化しており,かつては薬物代謝や薬物速度論といった領域が中心でしたが,現在では抗体や核酸,細胞・遺伝子治療など創薬研究の対象の広がりに加え,AIやデータサイエンス,生物学,分析化学,工学など多様な分野の知識や技術が研究現場に取り入れられています.研究対象や技術の多様化に伴い,一人の研究者がそれらすべてを深く理解することは難しくなっており,専門外の発表や論文に触れるたびに,新しい発想や技術に驚かされ,「まだまだ知らないことが多いな」と感じる機会が増えました.だからこそ,異なる専門性を持つ研究者との議論や交流の価値が高まっているのかもしれません.薬物動態学はもともと様々な学問分野の交差点に位置しており,幅広い専門性をつなぎ,新たな価値を創出できることが大きな強みではないかと思います.

 本ニュースレターが皆様にとって自身の専門領域を深めるだけでなく,視野を広げるきっかけにもなれば幸いです.今号もぜひお楽しみください.(Y.K)

 

トピックス

主催者直伝!第41年会(つくば)&第18回ショートコースの「見どころ・聞きどころ」

 第41年会(つくば)の小森高文年会長と,第18回ショートコースの齊藤良一実行委員長に見どころ解説動画を作成していただきました.当日の立ち回りのヒントになる情報をコンパクトにまとめてお届けしています.ぜひご覧ください!・・・(続きはNLホームページへ

 

薬物動態学会ニュースレター発:レギュラトリーサイエンス情報

 ガイドライン及びICHでの規制調和活動の最新動向など,薬物動態領域に関わるレギュラトリーサイエンス情報について,ニュースレター委員会より報告します.・・・(続きはNLホームページへ/会員専用

 

動態研究に取り組むNEW POWER

道半ばの薬物動態研究者として:データと人に学ぶ日々

大塚製薬株式会社 徳島創薬研究センター 前臨床研究所 薬物動態研究部
柴田昌和

 大塚製薬株式会社の柴田昌和と申します.このたびは貴重な執筆の機会をいただき,ニュースレター編集委員の先生方に厚く御礼申し上げます.京都薬科大学大学院修士課程を修了後,同社に入社し,薬物動態研究に16年間従事しております.現在はプロジェクトを担当し,薬物動態評価,ヒト薬物動態予測,Modeling & Simulationなどに取り組んでいます.これまでの経験を振り返り,薬物動態研究への取り組みと今後の目標について紹介させていただきます.・・・(続きはNLホームページへ/会員専用

 

学会 道しるべ

The 47th Annual Meeting of PTSTに参加して

東京薬科大学 薬学部 薬物動態制御学教室
岸本久直

 2026年5月13–15日,タイ・バンコクのプラモンクットクラオ病院において,「Global Trends and Emerging Innovations in Pharmacology」をテーマとしたThe 47th Annual Meeting of The Pharmacological and Therapeutic Society of Thailand(PTST)が開催されました.私は今回,JSSXと PTST(タイ薬理学会)の共同プロジェクトからの招待講演者として参加する機会をいただきました.・・・(続きはNLホームページへ