日本薬物動態学会 第27回ワークショップ

日時: 2013年5月9日(木)(14:50-18:00)、10日(金)(9:40-18:00)
会場: 学術総合センター 一橋講堂
東京都千代田区一ツ橋2-1-2 (神保町駅より徒歩3分)
主題: ヒトPK予測から有効性・安全性の予測へ 〜薬物動態研究 変革期のロードマップ〜

日本薬物動態学会第27回ワークショップ開催にあたって English

久米俊行

 

 

代表世話人 
久米俊行
(田辺三菱製薬株式会社 薬物動態研究所)

 2013年5月9日(木)と10日(金)の両日、第27回日本薬物動態学会ワークショップを学術総合センター(一橋講堂)にて開催いたします。今回のテーマは、「ヒトPK予測から有効性・安全性の予測へ 〜薬物動態研究 変革期のロードマップ〜」です。前回のショートコースでは製薬企業におけるヒトPK予測戦略を取り上げましたが、その際の参加者各位の最大の関心事となった有効性・安全性の予測という一歩先のチャレンジングな命題に焦点を当てました。

 ヒトPK予測の精度向上の重要性は今更言うまでもありません。一方で、医薬品開発における死の谷(The Valley of Death)は、主に有効性を評価するPhaseU試験に横たわっています。この谷を渡るための架け橋であるトランスレーショナルリサーチの発展こそが、医薬品産業の命運を握っており、ここに薬物動態研究者の新たな活躍の場が広がっています。本ワークショップでは、まだ不明な点が多い病態時の薬物トランスポーター変動に関する京大病院・増田先生のご講演を筆頭に、非臨床および臨床の両面から製薬各社の意欲的な研究事例を一挙にご案内できる機会に恵まれました。さらには、アルツハイマー病を題材とした東大病院・樋坂先生の先進的な研究のご報告も非常に楽しみです。

 有効性・安全性の予測のためのキーワードとしては、「個体差」、「バイオマーカー」、そして「モデリング&シミュレーション(M&S)」が挙げられると思います。初日の基調講演では、理化学研究所の杉山先生に個体差を考慮したPK/PD予測の方法論について、金沢大学の横井先生には安全性バイオマーカーとしての認知度が高まっているマイクロRNA研究についてご紹介いただきます。さらに、PMDAの宇山先生には、医薬品審査の立場からご講演いただけることになりました。産官学の研究者が一堂に会して現状を共有し、未来を語る場としたいと思いますので、多くの方々のご参加を心からお待ちしています。

 10年先の薬物動態研究が、現状から大きく様変わりしていることは想像に難くありません。日常的な機器分析による測定対象は「薬物」から「内因性物質」にまで広がり、「PK解析」は「PD予測」のための端緒に過ぎなくなると考えるからです。我々は何処に行くのか? 何処に行くべきなのか? このワークショップの二日間が、薬物動態研究者が進むべきロードマップをご提供できるものと期待しています。

 

 

 


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